「眠れる預言者 エドガー・ケイシー」を読んで

スピリチュアル/宙の法則/愛と平和

――常識では測れない、けれど本当に心が動かされた人

「人はなぜ病気になるのか?」
「魂はどこから来て、どこへ向かうのか?」
そんな問いを持ったことがある人にとって、エドガー・ケイシーという名前は、とても興味深いものになるはずです。

私自身、スピリチュアルなことに強く傾倒しているわけではありませんが、「人間の力や意識には、科学ではまだ解明できない何かがあるかもしれない」と思うことが時々あります。そんなときに出会ったのが、この『眠れる預言者 エドガー・ケイシー』でした。

本書は、20世紀アメリカで実際に活動していた“予言者”エドガー・ケイシーの実像に迫る一冊です。といっても、空想や神話ではなく、彼の「リーディング」と呼ばれるトランス状態での発言や、膨大に記録されたセッションをもとにまとめられており、実在の人物の伝記として読めるのが特徴です。

眠っている間に「魂の声」を語った男

ケイシーのすごいところは、眠ったままの状態で人々の質問に答えたり、病気の診断や治療法を語ったりしたという点です。
しかも彼は、自分の知識や経験では到底知り得ないような医学的アドバイスや、本人も知らない過去の出来事を語ることもあったそうです。

彼の言葉を聞いた多くの人が、それによって心の救いを得たり、実際に病状が改善したという記録も残されています。

本を読んで驚いたのは、ケイシーが「私は特別な存在ではない」と繰り返し語っていたこと。むしろ彼自身、普通のクリスチャンであり、子ども時代には学業が苦手で、病弱だったこともあったそうです。だからこそ、彼の話には不思議な説得力があります。

科学とスピリチュアルの間にある「真実の匂い」

現代では、エドガー・ケイシーのような存在はすぐに「オカルト」や「怪しい」と片づけられてしまうこともあります。でも本書を読むと、ケイシー自身がそういう扱いをされることにずっと悩んでいたことも書かれていて、とても人間らしさを感じました。

彼のリーディングの内容には、今では一部が科学的に裏付けられてきたものもあり、「当時の人が信じなかったのは無理もないけど、実は彼の言っていたことには“本質”があったのでは?」と思わされます。

とくに興味深かったのは、「魂は何度も生まれ変わりながら成長していく」という転生思想や、「病気は体だけの問題ではなく、心や過去世も関係している」という考え方です。これは、現代のホリスティック医療や心理療法とも通じる部分があり、ケイシーのリーディングが時代を先取りしていたとも感じられました。

信じるかどうかではなく、“感じて”みる本

この本は、読む人によって受け取り方が変わると思います。「信じる・信じない」という白黒の判断ではなく、「こんな考え方があるんだな」「なんだか心が軽くなったな」といった“感覚”の部分が大事なんだと思います。

たとえば、悩んでいるとき、自分を責めてばかりいるとき、人生の意味が分からなくなってしまったとき――そんなときにこの本を開くと、まるでケイシーがそっと寄り添ってくれているような気持ちになります。
「あなたはそのままで大丈夫。ちゃんと意味があってここにいるんだよ」
そんなメッセージを、本の行間から感じることができるのです。

こんな人におすすめ

  • 病気や悩みに、心の意味を見出したい人

  • 前世や魂、転生といったテーマに興味がある人

  • 生き方に迷いを感じている人

  • スピリチュアルに興味はあるけど、あまり怪しいのはちょっと…という人

本書は、スピリチュアル初心者にも読みやすく、また人生に少し行き詰まりを感じている人にもぴったりな一冊です。
読後には、目に見える世界がすべてではないこと、そして目に見えない“何か”を信じてみる勇気が少しだけ芽生えるかもしれません。

私にとって、この本は「疑い」や「不安」を解きほぐしてくれる優しい光のような存在でした。
迷ったときには、また読み返したくなる。そんな“心の道しるべ”になる一冊です。

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